肩こりというのは、肩周辺の筋肉が拘縮している状態です。原因は人それぞれで、身体の歪み、関節の動きが足りてない、筋肉バランスが悪い、回復が足りない、自律神経の乱れ、ストレスなど、さまざまな要因があげられます。
また痛みの場所により、原因も治療も異なります。
A、僧帽筋を、はじめとする筋肉の拘縮が考えられます。
B、首の関節を構成する靭帯などの軟部組織や頚椎の配列の異常が考えられます。
C、この部位は頚椎と胸椎のつなぎの部分のため、首だけでなく胸椎の配列の異常と考えられます。
D、肋骨の配列が乱れて頚椎の動きを邪魔し、頚椎の痛みを引き起こしていることが考えられます。
E、神経の乱れの滞りや、肩甲骨の動きが悪くなっていることが考えられます。
F、後頭骨と頚椎I番、2番のズレが、大きく出ていることが考えられます。
たくさんの要因がある中で共通している点は悪い姿勢がインプットされている点です。
重心線
本当に正しい姿勢とはどういうものでしょうか。
解剖学的にいうと「重心線が整っている姿勢」ということになります。
重心線とは重心が通る仮想線のことで、以下がチェックリストです。
①耳の穴(耳重)、②肩先(肩峰端)、
③股関節の出っ張り(大転子)、
④膝のお皿後面、⑤外くるぶしの2㎝前、
身体を横から見た時に、①〜⑤が一直線上にある状態が、最も身体に負担を掛けない姿勢になります。
重心線が整った姿勢がとれていないと重力に対する抵抗比率が上昇し、たくさんの筋肉が体を支える為に緊張してしまいます。その結果、身体のズレが増強します。
悪い姿勢がインプット、脳にはいろいろな情報が伝達されるために悪い姿勢を形状記憶として身体にインプットされてしまいます。重力に対する抵抗比率が高く、たくさんの筋肉が緊張した結果、あっちの筋肉、こっちの筋肉も硬くなっているのが通常となってしまうのです。又、身体が休まらず神経興奮がくと肩が縮こまって猫背、巻き肩の状態になります。
この状態になると、肩こりも慢性的に続きます。