
口を開いた際に顎に痛みを感じることや、顎が外れるように鈍い音が鳴った経験はありませんか?顎を開くと、口の下にある顎元を想像する方もいると思いますが、実は耳の穴の前にある、口を開くと大きく動く箇所を顎関節と言います。
顎関節症は、4つの段階に分かれていますが、初期では口の開閉の度に音を感じるようになるところから症状は始まっているとも言われております。

この開閉時の音を感じている人は、人口の20%近くの人が感じていると言われています。しかし医療機関を受診するのは女性が多く、年齢は10代後半から増加し、20代〜30代が最も多く、年齢が増えるにつれて受診率が低下します、
顎痛、顎関節の症状の始まりは、この音が大きく関係しているので、音を感じたことがある人はすぐに施術をしましょう。
顎痛、顎関節症のセルフチェック

・口を開閉する際に音が鳴る。
・口を開閉する際に痛みがある。
・口を開けた際に指2本分入らない。
顎痛、顎関節症の原因とメカニズム
従来は歯の噛み合わせが1番の原因だと言われていました。

しかし、最近の研究では、色々な要因が複雑に絡み合い発症すると言われております。
その要因は、歯並びによる噛み合わせの不良問題、固いものを食べない影響で顎の筋肉の低下による問題、ストレスや不安などからくる顎の筋肉の緊張問題、大きな怪我などの関係、など考えられます。

近年では、日常生活での習慣や癖などの問題も考えられます。
例えばデスクワークの際に頬杖を突いてしまうことや、デスクワーク中スマートフォンなど長時間の不良姿勢なども問題になっております。
もう一つの大きな要因は首(頚椎)の影響です。

頚椎のズレや、首肩にある筋肉のコリがあると顎関節に負担をかけてしまいます。
実際に顎関節症の方の8割以上の方が首肩にコリを感じています。
現代では、この顎関節に関わる筋肉にストレスがかかることが多く、単に顎関節の筋肉が疲れている状態なのです。
この様に噛み合わせや日常生活の習慣、筋肉の疲労、そして頚椎のズレや首肩のコリなど、様々な要因があるのが顎関節症です。
顎痛、顎関節症を放置するリスク

・やる気や集中力がなくなり、日常生活や仕事のパフォーマンスが低下する。
・口の開き幅が狭くなることで会話や食事に支障が出る。
・顎関節の軟骨を切り離すなどで内視鏡の外科手術が必要となる。
どうして顎関節症になってしまうのか?

顎関節症とは、口が開かない・顎に痛みや違和感をかある・口を開けるとクリック音がしたりする症状です。
顎関節症は日頃のかみすぎによる顎への負担だけじゃなく、様々なストレスによっても発症してしまいます。
そうすると本来その人が持つ正しい体のバランスを維持している筋肉が疲れてきてしまい正しいバランスを保てなくなり、体のバランスが崩れてしまうのです。
その結果、なんとか体のバランスを保とうと身体全体の筋肉が異常緊張してしまいます。
その時に特に筋力の緊張が頬周辺に出てしまうと顎関節症といった不調を起こすという一般的な考えに加え、顎以外にも脊椎のずれや頭蓋骨のズレが生じてしまうというメカニズムです。

もう少し具体的に説明しますと、左右の顎の関節の間には関節円板という柔らかい軟骨があり、関節にかかる負担を軽減するクッション材としての役割を持っております。
しかし、顎の筋肉(外側翼突筋)が硬くなると、関節円板が圧迫されて顎の関節の動きを邪魔するように引っかかってしまいます。
顎関節症の症状はその結果発症してしまうのです。
また就寝時の寝る向きの癖、枕の高さ、ほおづえをつくときの癖によりさらに悪化してしまうこともあります。